新年おめでとうございます。今年は平成(が一年間ある)最後の年。平成最初の年(1989年。天安門事件があった年)を当時滞在していた中国で迎えた私としては、真に感慨深いです。
 昨(2017)年末に、児童養護施設に『タイガー・マスク』の主人公名でランドセルを寄附していた河村正剛さんの活動が前橋市から支援されることになった、との報道がありました。
 河村さんは、幼時に母と死別し、親戚宅を転々とするなか、ランドセルも買ってもらえず、周囲の大人から「なぜ生まれてきたんだ。謝れ」と言われたことまであるそうです。
 ニュースで裁判の報道を見ていると、犯罪の加害者には、家庭環境の良くなかった人が多いです。一方、河村さんのように「脱線」しなかった人たちもまた多くいます。お釋迦しゃかさまも親鸞しんらんさまも、お母さまと乳幼児期に死別しています。
 この違いは何なのか。誰がその人を違う道に導いたのか。それは、親族、施設、地域など周辺の人ではないかと思うのです。保育園児やその保護者は、児童養護施設にかかわる人たちに比べれば恵まれていると思います。しかし、子育てと仕事の両立は大変なことです。そういう皆さんを側面からお助けする存在でなければ、保育園は意味がありません。
 世の中、笑って正月を迎えられる人ばかりではないでしょう。が、正月は先祖が考えてくれたリセットの機会です。自然に笑みが浮かぶのがベストですが、笑みを浮かべると自分も他人も得するからという「打算」でも良いと思います。「和顔愛語」で行きましょう。
 今年もよろしくお願い申し上げます。

(『園だより』H30=2018年1月号を基に微修正)