メダルを取った羽生弓弦、小平奈緒、女子パシュートの選手たちや、メダルを取れなかった選手たちが数々の話題を国民に提供する中、芸能に関するやや地味な報道がありました。
「君と過ごせるこの日々を当たり前だとは思わない」「子どもを寝かしつけた時の安心感。手を握った時、永遠じゃないって思った。終わりが来ると思えば、全てがいとおしい」
これは、出産・子育てを経て13年ぶりに活動を再開した、かつて朝ドラ『ちゅらさん』の主題歌を歌っていた歌手「キロロ」の言葉です(NHK『おはよう日本』より)。
そう、全て、ものごとには終わりや別れがあります。
三月は、進級・卒園の時季です。年長の子は、私たちのもとを離れていきます。年中児以下は、引き続き、居てくれますが、顔・体・心は一年前とは違っています。乳児はほほえましい喃語をしゃべりますね。しかし、それは段々まともな言語に変わっていきます。大人になるということは(外から見て)「かわいらしさ」「面白さ」が減っていくことでもあります。
また、この時季には、当園の象徴である辛夷と桜が咲き、そして、散っていきます。正直、さびしいです。しかし、散るからこそ、葉が出て、枝が伸び、実がみのり、木は大きくなっていくのです。「花」という字の中には、「変化」の「化」が入っています。この変化こそが成長なのです。
保護者の皆さま、この一年間大変ありがとうございました。おかげさまで、当園も、卒園も含め、まもなくこの年度を終えようとしております。来年度も宜しくお願い申し上げます。
(『園だより』H30=2018年3月号より)