ご進級・ご入園、おめでとうございます。今までのお友だちに加え、新たなお友だちも入り、ともに新学期を迎えることができ、とてもうれしく思います。
和光保育園は、昭和29(1954)年の4月8日「花祭り」の日に、私の祖父、應善寺先代住職=松岡義雄と、祖母、先々代園長=松岡きくによって創設されました。
以来、今日まで、現・元保護者、園児、寺院、職員、理事、行政(及び納税者としての国民)、地域、業者その他数多くの方々によって育てられてまいりました。
「和光」という名は、
「和光同塵」(光を和らげ、塵に同じくす)、
つまり「自分だけ偉いと思う傲慢さ(光)をぎらつかせず、みんなとともに、塵のようなこの世の中で生きていこう」
という言葉から来ています。
今月の徳目「合掌聞法」(掌を合わせて、法を聞く)とも通じる謙虚さがあります。
話を聞いてもらうには、先ず、話を聞いてあげることです。
子どもが「ねえ、見て見て!」「この前〇〇したんだよ!」と言ってきた時、大人が「本当!」「すごいねえ!」と肯定するところから、子どもは人を信頼し、人の話を聞くようになっていくのではないでしょうか。
子どもたちには幸せな人生を送ってほしい。そのためにどうするか考え、実行するのが大人の役割だと思います。
園児たちがみんな仲良く、安心でき、物事に没頭し、いろいろなことができるようになり、またほっとできる時間を過ごす。保育園とはそういうところだと思っております。
今年度もよろしくお願い申し上げます。
(『園だより』平成31=2019年4月号の文章を基に改編)